バイクツーリング、道を美しく譲り譲られる全手順、全パターン

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この記事にたどり着いた方は

  • ツーリング中に追いつかれたら問答無用で譲る!
  • ツーリング中に追いついたら問答無用で抜く!


という方でしょうか?

問答無用で行動している方はシンプルでいいと思いますがもしかしたらスマートとは言えないライディングをしてしまっているかもしれません。

「追いついた」「追いつかれた」と言っても

バイクに追いついたのか?
車に追いつかれたのか?
先行車はあるのか?
めちゃくちゃ遅い車列に追いついたのか?


それぞれの状況でこちらが取るべき行動は変わってきます。思考停止で全車抜きにかかる方もいらっしゃいますが、それではグッドライダーとは言えません。



かといって、ずっと法定速度で走っていても他の車の迷惑になりますし、なによりツーリングが楽しくないので「周りに与える不快感」「グッドライダー具合」「遅い車を抜いてしまいたい衝動」「気持ちよく走りたい衝動」など、諸々のバランスが取れていると僕が思っている行動をパターン別に説明していこうと思います。考え方は人それぞれなので否々片論あるとは思いますがご一読頂ければと思います。



想定される状況ごとに「この場合はこう動こう」という「自分なりの答え」を予め持っていれば、いざその局面に立ったときに焦ることなく、安全に、衝動に負けずに、スマートに走れることと思います。



バイク初心者の方はイメージしづらい部分があるかもしれませんが実際にツーリングにいってみると「この局面のことかー」という日がきます。多分。ですので頭の片隅にちょっとだけ置いておいて頂ければ当日役に立てると思います。


この記事へのご批判は別記事で説明しています。僕はあなたに全く興味がないのですが批判をしようと考えている方は>>>こちらをご一読下さい。


バイクツーリング道の譲り方


一般的には「直線で譲りましょう」と言われたり、単に減速するだけの方がいたりします僕の考えは少し違います。

譲る場所

バイクに譲る場合


一般的に直線で譲ることになっていますが、バイクは車幅が狭いので

  • よほどのタイトコーナーではない限りどこでも譲って大丈夫


です。対向車が来ていてもこちらが十分左によっていれば問題なく抜いていけるので大丈夫です。


直線で譲ろうとして走り続けていると後ろのバイクが楽しみたいであろうコーナーの機会損失がどんどん増えていきます。その結果、後ろのバイクに煽られたり、無理な追い越しをかけられたりする可能性が増すので速やかに譲りましょう。

同じ趣味でバイクに乗っているのですから速い人にコーナーを譲りましょう。

四輪に譲る場合

ツーリング先でバイクが四輪に追いつかれるということはなかなか起こることではありませんが、世の中には極稀にメタンコナス速い車とドライバーがいます。青い911とか青い911とか。

そんな車に追いつかれたら譲るわけですが、バイクと比べて車幅が広いので譲る場所は考えなくては行けません。

  • 四輪に譲る場合はセオリー通り対向車が来ていない直線で譲りましょう。

譲るときのアクション


ただ減速して抜かれるのを待つというスタイルではだめです。追いついた車両はあなたがUターンしてくるかもしれない、障害物があるのかもしれない、頭おかしいだけかもしれないという想像をしてしまします。

譲るときははっきりと譲る意思を後続車に伝えましょう。

  • ハザードか左ウインカーを出して左に寄る
  • ブレーキランプを光らせて減速をする
  • 右手でアテンドする

①ハザードか左ウインカーを出して左に寄ります。相手に譲る意思があることを伝えます。

②減速しないと抜きにくいので減速します。エンジンブレーキではなく、しっかりブレーキランプが光るようにして「減速の意思」を伝えましょう。ブレーキを使うと言っても急ブレーキをしてしまうと危険なのでエンジンブレーキ+テールランプを光らせるため程度の軽いブレーキが良いです。

③相手から見やすい右手で「抜いちゃってください」というハンドサインを出します。手のひらを上に向けて進行方向を指してもいいですし、指した手を前後に動かしても伝わります。前後に動かす手の動きが速いと「さっさと行けや!」のような急かす感じがでてしまうのであくまでゆっくり紳士的に。僕が譲る姿は英国紳士のようです。


ここで説明した譲るタイミングと譲り方が基本になります。ここからは状況ごとの抜かせるか抜かせないか、譲るか譲らないかの判断を説明していきます。

バイクツーリング道の譲り方~先行車なし~

あなたの前を誰も走っていない状態で後続車に追いつかれたパターンです。

  • この場合はすぐに譲ります。



前後に車両がいない状態で気持ちよく走行している場合は後ろから追いついてくる車両がないかこまめに確認しましょう。

見通しが効く直線の終わりでは必ずミラーを見てヘッドライトや車影が写っていないか確認しましょう。ちなみに僕慣れていない道をそれなりのペースで走るときは3コーナーに1回くらいの頻度でミラーを確認します。




誰にも邪魔されていない状態で後ろから追いつかれた場合、追いついた車両とあなたの間には相当な速度差があることを理解しましょう。



つまり向こうの車両のほうがテクニックでは完全に上なので「張り合ってみよう」などとは思わずにすぐに譲りましょう。ちなみにここで「張り合ってみよう」と思ってしまうのが軽自動車やエコカーに多いです。

バイクツーリング道の譲り方~先行車がいるとき~


あなたが四輪かバイクの後ろを走っていたときに後ろから追いつかれたときのパターンです。
前を走る車両が四輪かバイクか、追いついてきたのは四輪かバイクかで対応が異なります。

あなたが前の車両を追い抜いていないので

「前を走る車両は道を譲ってくれない車両である」
「あなたはそのペースで走ることを受け入れている」

ということを前提とします。





直前の車両が四輪で四輪に追いつかれた場合

  • この場合は道を譲りません。


車幅が広い四輪同士では抜かれる方に譲る意思がないと、とても危険な追い越しになってしまいます。


譲ったところで前を走る「譲らない車」をさらに抜いていくことは現実的ではないので後ろの車には譲らずにあきらめてもらいます。

それとこの場合は前を走っている「(少なくともあなたには)道を譲ってくれない車両」が走行のペースを決めています。あなたが走っているペースはあなたのペースではないのでペースが遅くてもあなたのせいではありません。あなたが後ろの車に迷惑をかけているわけではないのです。というか追いついた車両よりもあなたの普段のペーの方が速いかもしれませんしね。


もし後ろの車に煽られたりしたら秒で譲りましょう。その車がその後どんな行動を取るのか楽しみですね。


直前の車両が四輪でバイクに追いつかれた場合

  • 抜きたそうな気配がしたらすぐに譲ります。
  • その気配がなければ譲りません。


まずは少し一緒に走って後ろのライダーの様子を見ます。
○車間距離を十分とって走るライダーであれば「先頭の車のペースで走ることを受け入れた」と判断し、譲りません。

受け入れているライダーに譲ってしまうと、「あれ?譲ってもらったから車も抜いてくかー」と思わせてしまう可能性があります。

そう思わなくても気を使って変に譲って一緒に走っているというちょっと気まずい感じの空気の中で暫く走ることになってしまいます。

○様子見中に後ろのライダーが車間を詰めてきたり、大袈裟に車線右側のラインを走行している場合は「抜かせてちょうだいサイン」なので道を譲りましょう。

あなたは「このペースでいいや」と思って車について走っていますが、追いついてきたバイクはもっと速く走りたいライダーかもしれません。あなたはそうはしないかもしれませんが、バイクで車を無理やり抜くのはとても簡単です。あなたに譲られたライダーは前の車をすぐさま抜いていくでしょう。


そうするその車は「もう一台のバイクも本当は先に行きたいのかな?」などと思って譲ってくれることもあります。


直前の車両がバイクで四輪に追いつかれた場合

  • すぐに譲ります


あなたに道を譲らず、あなたも前を走るバイクのペースを受け入れているということは前を走るバイクはまぁまぁいいペースで走っているはずです。

バイクのまぁまぁのペースに追いついてしまう四輪はほぼ間違いなく「走ることを楽しみに走りに来ている車好き」です。速やかに譲りましょう。


あなたが車に道を譲ったあと、前を走るライダーが普通のライダーであれば車の存在に気づいて車に道を譲ます。もし譲らなくてもあとは二人の問題なのであなたの知ったこっちゃないです。ただ、あなたの気持ちはドライバーには伝わります。

直前の車両がバイクでバイクに追いつかれた場合

  • 譲ります



前を走るバイクのペースに合わせるのが嫌なライダーかもしれませんし、何より追いついている時点で前でペースを作っているバイクよりは圧倒的に上級者です。

あなたはとりあえず譲って、あとは2台の問題なので任せてしまいましょう。

先頭のバイクは「もう一台のバイクも本当は先に行きたいのかな?もしかして俺遅い?」などと思って譲ってくれることもあります。

バイクツーリング道の譲られ方

前を走る車やバイクに如何に譲ってもらうか、どんな手順を踏んで抜いていくかを説明していきます。


こちらが追いつくような速度で走る車やバイクをバイクで無理に追い抜くことはとても簡単です。加速能力が段違いなので少しの直線があれば抜き去ることができます。

しかし、それでは相手を驚かせてしまいますし、何よりスマートではないのでやめましょう。
とはいえずっと自分にとって苦痛なペースで走るのもつらいものがあります。

そこで僕は段階を踏んで抜くようにしています。正直自分の中で言い訳を作っているだけですが、なんでもかんでも抜いていくバイクよりかは幾分マシかなと勝手に思っています。


譲られるときの注意点


前の車に譲ってもらったからといってすぐに抜くのは危険です。

先行車が譲る意思をあなたに伝えたときにのみ抜くようにしましょう。

抜くとき(意思が伝わったとき)
安全に抜ける状況で・・・
・ハザードを付けて左によった
・左ウインカーを付けて左によった
・窓から手をだしてハンドサインをしてくれた

抜かないとき(意思が伝わらないとき)
安全に抜ける状況だが・・・
・速度を落としただけ
・速度を落として左によっただけ



速度を落としただけだと・・・
・道に迷っているだけ
・障害物がある
・路面状況が悪いところを見つけた
・工事をしているのが目に入った
・速度取締りに気づいた
・警察車両に気づいた
・知り合いがいた

速度を落として左によっただけだと・・
・Uターンのために左に振っている
・左折しようとしている(膨らんで左折したらぶつかる)
・左の施設に入ろうとしている(膨らんで入ったらしたらぶつかる)


という可能性があるので、意思が伝わらないときは相手が「ハザード出さないから抜かないのかな?」と思ったりして何かしらの意思表示をしてくれるまで待ちます。相手を信用してはいけません。




中にはわざと対向車がきているときに道の真ん中でハザードを出すドライバーもいます。
見通しの悪いタイトコーナーで譲ってくる車もいます。公道は悪意に満ちています。

そういう場合は焦って前に出ずに冷静に対処しましょう。最終的に抜くタイミングを決めるのはあなたです。自分の安全は自分の手でつかみ取りに行くクセをつけることも生き残るコツの一つです。

バイクツーリング道の譲られ方~先行車なし~

譲ってもらったときのお礼の例
こんなドライバー、ライダーばかりなら世界は平和になるんでしょうけどね・・・


対処方法は追いついた車両が四輪でもバイクでも同じです。下記の手順を踏みます。⑦以外のどこかの段階で譲ってもらえたら左手を挙げてお礼をしながら安全に追い越しをします。

  • 速度を落とさずに追いつく
  • 一瞬車間を詰めて車線の右側を走る
  • 車間を常識の範囲にして走る
  • コーナーでは車間を詰める
  • 直線では車間を常識に範囲に戻す
  • 「ここで譲らねばどこで譲る」という直線をスルーする
  • 次に「ここで譲らねばどこで譲る」で抜く


それぞれの説明をします。

速度を落とさずに追いつく
かなりの速度差があって追いついたことをアピールするため、先行車を見つけたからと言って速度を緩めずに追いつきます。

一瞬車間を詰めて車線の右側を走る
運転席側のミラーに大きく自分の姿が写るように車間を詰めて車線の右側を走ります。
このとき故意に煽っているのではなく「速度差があったんでついつい車間詰まっちゃいました」みたいな雰囲気でいきます。
そんな雰囲気をだしつつもしっかり「先行きたいなぁアピール」も済ませることができます。
後ろを気にしながら走っているグッドドライバーであればこの段階で譲ってくれます。

車間を常識に範囲にして走る
煽っているわけではなく、一瞬アピールができればいいので「ついつい詰まってしまった車間」はすぐに空けて通常の車間距離をとって走り始めます。

コーナーでは車間を詰める
コーナーの度に車間を詰めます。というか普通にコーナリングしていれば自然と詰まってしまいます。「コーナーだとゆっくり走っても詰まっちゃうなぁ。困ったなぁ」という雰囲気を絶妙に醸し出します。

直線では車間を常識に範囲に戻す
繰り返しますが煽っているわけではなく自然と車間が詰まってしまうので直線では通常の車間距離をとります。これを繰り返します。

「ここで譲らねばどこで譲る」という直線をスルーする
そうしていると「ここで譲ってもらえなきゃ一生譲ってもらいないな」という感じの程よい直線が現れます。ここで先行車が譲ってくれる車なのか。バイクが嫌いなのか、そもそも後ろなんてみていないのかがわかります。
ここは自分がグッドライダーでいられるかどうかの様子見ですのでそのまま直線を終えます。

次の「ここで譲らねばどこで譲る」で抜く

このペースで走り続けるかどうか考えます。
このままでもまぁいいかと思える場合はコーナーで車間を詰めることもやめてちゃんとした車間距離を確保して走ります。

ちょっとこのままだときついわぁという場合は次の「ここで譲らねばどこで譲る」の直線が「ここで抜かねばどこで抜く」直線に見えてくるので勝手に抜きます。

ここで抜いた車両には何の恩も義理もないので片手を挙げての挨拶はしません。

バイクツーリング道の譲られ方~先行車複数あり~


先行車が1台の場合は上の手順で良いのですが、すこし面倒なのが先行車の前に複数台の車両があって車列になっている場合です。
マスツーリングの集団に追いついたときもこれと同じ対応をします。

自分が追いついた車両(車列の最後尾)ペースを決めているわけではないのでやりづらいのです。

常識の範囲内で車列が走行している場合

この局面では「自分が耐えられるペースか否か」ではなく「常識の範囲内のペース否か」で動き方を変えます。

常識の範囲内とは制限速度でいいかと思います。制限速度以上で車列が流れていれば我慢します。ひたすら我慢します。手放し運転やヤエーなどをして気を紛らわせます。

常識の範囲外で車列が走行している場合


山道では稀に「トチ狂ってんじゃねーか」というくらいのペースで走り、しかも全く道を譲らない車がいます。

制限速度40km/hのところを20km/hで走るような車がそれです。

そういったペースには流石に付き合えないので1台ずつ抜いていきます。他の車もイライラしているので突然追い越しを始める車があるかもしれないので抜く車の挙動に十分注意して一台ずつ確実に直線で抜いていきます。

この場合はペースを決めている車ではない車をこちらの都合で抜くことになるので丁寧に手を挙げ頭を下げながら抜いていきます。「まじごめんなさい。でも本当あいつのペース無理なんです」という感じを出しましょう。


先頭を走っている車にはもちろん挨拶はしません。

もしかしたら自分が抜いた後に正気を取り戻して後続車に道を譲り始めるかもしれません。

まとめ


正直に書いたのでなんだか極悪人のような感じになった気がしなくもないですが、実際に僕が譲ってもらうとき以外で追い越しをする機会は殆どありません。

追いついたバイクはほとんど抜かないですし、諦めが早いのでペースの遅い車の車列にも割とついていきます。観光道路だと結構譲ってくれる車も多いですしね。

記事内容をまとめると


ちゃんと考えて譲ったり抜いたりしましょうね。
いのちだいじに。

という感じです。





僕にロッコルを履かせて!



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