トライクの免許、ルール、魅力にバイク乗り目線で迫ってみた!
この記事はバイク乗りが調べたトライクに関しての情報をまとめたものです。情報はだいたい合っていると思いますので真に受けて頂ければと思います。僕の考えや思ったことは個人の考えですので真に受けないでください。
皆様はヘルメットを被らずに公道を走行するバイクを見て 「なんだあれはーーー!」と驚いたことないですか?
よくよくそのバイクを見てみると後輪が2つ付いていて「なんだあれはーーー!」と驚いたことないですか?
僕はバイクに乗ることを趣味にしているので、道の駅や高速道のSAなどでこういった特殊な車両をよく見かけます。
前輪1輪+後輪2輪=3輪の乗り物を「トライク」と言います。この記事では、バイク乗りの僕が、「一見バイクに見えるけどなんか違う乗り物:トライク」について脳内分析し、バイク乗りから見たトライクの魅力を伝える記事です。
トライクが好きな方、そうでない方、購入を検討されている方も是非ゆっくりしていてください。
この記事を読めば
- トライクとはどんな乗り物なのか?
- トライクと車の違い
- トライクとバイクの違い
- トライクのメリット
- トライクに向いている人
がわかります。
公道の走行について規定する道路交通法では自動車として扱われ、
車検や保険を規定する道路運送車両法では二輪として扱われる
トライクは解釈が面倒な部分が多いです。しかし丁寧に見ていくと「法律上も自動車とバイクのいいとこどりしている」ということが見えてきます。
その辺りも合わせて解説していきますので是非最後までゆっくり読んでいってみて下さい。
※この記事では二輪車として扱われる、車体をバイクのように傾けて曲がる「 リーニングトライク 」(ナイケン、トリシティなど)ではなく、リーニングではないトライク(カンナム・スパイダー、ハーレーやビッグスクーターの3輪タイプ)について書いていきます。
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トライクとは?
トライク(trike)とはトライサイクル(tricycle)を略した言葉です。トライサイクルは三輪の乗り物を示す言葉で、その意味の中には「荷馬車」「子供用の三輪車」も含まれているということになります。
ちなみに、トライクのことを「三輪バイク」と呼ぶ方がいますが、「バイク」は「二輪の乗り物」という意味なので「三輪二輪の乗り物」というおかしなことになっています。
トライクの歴史
1895年
フランスのド・ディオン・ブートンが作ったものが最初のトライクとされています。
このトライクを模したトライクが世界中で生産されました。
1917年頃
大阪で前2輪+後1輪で前方に二台が付いたフロントカーが走り始める。
1932年
ハーレーダビッドソンが「ハーレーダビッドソン・サービカー」を発売します。このトライクは、移動販売、警察のパトロール、広大な敷地内での連絡、運搬用として使われました。
1940年代
日本では太平洋戦争中、軍用の大型車両の生産が優先されたので、商業用のトライクの生産はほとんどど途絶えた。
1950年代
戦後の日本の復興をとともに商業用のトライクの需要も高まり、敗戦で仕事を失った優秀な航空機エンジニアが参入したことでトライクの開発生産は活発化した。(この辺りはバイクも同じです。)
1960年~1970年代
それまで実用車、働く車だったトライクをバイクをカスタマイズ楽しむ文化がハーレー社のモデルを中心に発生し、日本にもその文化が伝播した。
~1990年代
現代のバギーと言えば四輪の物が主流ですが、1990年代までは3輪のトライクタイプが主流でした。しかし、転倒事故、死亡事故が多く、アメリカで訴訟問題になったことをきっかけに一気に三輪バギーは衰退していきました。
2007年
雪上車や水上バイク、バギーなどを製造するカナダのメーカー「ボンバル江ヒア・レクレーショナルプロダクツ」が「カンナムスパイダー」というリバーストライクを発表しトライクとしては驚異的な販売台数を記録した。
なんとなくまとめると
商用車として誕生
↓
戦争での利用で市場は衰退
↓
戦後飛行機のエンジニアが流入して活発化
↓
ハーレーのトライク文化発生
↓
三輪バギーが盛り上がるが事故多発で衰退
と言う感じでしょうか。
戦後の流れ(飛行機のエンジニアが流入して盛り上がる)がバイクと同じなのが面白いですね。
零戦を作った日本ですから、アメリカに飛行機作りを禁じられなければ現代では物凄い飛行機を作っていたのでしょう。
しかし、それがなかったので今の自動車、バイクなど世界的なメーカーが発生したことを考えるとなにがいいのか悪いのかわかりませんね・・・。
トライクに必要な免許
歴史のお勉強はこれくらいにして、時を現代に戻しましょう。
我々がトライクに乗るにはどんな免許が必要なのでしょう。
見た目はバイクなのにバイクの免許では運転できないトライク
あなたが道路で目撃して驚いたような一般的なトライク、 前輪1輪+後輪2輪のトライクは公道、道路交通法上では「自動車」として扱われます。
ですので一見バイクの様な見た目をしていても
「普通自動車免許」
で運転できます。
逆に二輪免許で運転することはできません。
道路交通法上は
「自動車」ですから。
※厳密には自動車とはエンジンで動く乗り物なのでバイクも含みますが、
トライクを扱う記事なので自動車=四輪自動車として話を進めます・・・
トライクはMT免許?AT免許?
今の若い方はAT限定免許しか所持していない方も多いと思います。トライクはAT限定免許で運転できるのでしょうか?
トライクが自動車であると考えれば答えはシンプルで
手動でギアチェンジを行う必要がある車両はMT免許が必要
自動でギアチェンジを行う車両はAT限定で運転できる
と、自動車のそれと全く同じになります。
AT限定免許を持っていれば、ハーレーを改造したものなど、マニュアルの車両は運転できませんが、ビッグスクーターを改造したものであれば乗れるという事です。
トライクの排気量の制限は??
バイク免許は400ccを境に普通自動二輪免許と大型自動二輪免許に分かれます。バイクの免許は排気量で区分けがされています。
車の場合、準中型、中型、大型など免許の区分を分けるものは排気量ではなく「最大積載量」や「乗車定員」です。
トライクは自動車の括りなので・・・
どんな排気量のトライクにも
自動車の免許で乗れる
・・・ということは、
普通自動車免許を
持っていれば
憧れの
ハーレーに乗れる!!
ということになります。凄くないですか?なんだか法律の網を抜けるような感じがしますが、そういう決まりなので良いのです。
トライクの車検は?
道路交通法上では自動車として扱われるトライクですが、車検について規定をしている 道路運送車両法上では「側車付二輪」とされるので、車検についてはバイクのそれが適用されます。
つまり、
250ccを超えるバイクは車検が
必要。
道路運送車両法上は
バイクとして扱われる
ということを覚えておきましょう。道路交通法上は自動車なのでなんだかわけがわからないですね・・・。
トライクと車の違い
トライクと四輪の自動車との目立った違いを説明します。
まず見た目は全然違いますよね。
初見で「これは自動車かバイクか?」と聞かれたらほとんどの人が「バイク」と応えると思います。
自動車と違ってドライバーを守るフレームもありませんし、エアコンも付いていません。荷物を運搬できるようなスペースも大きくありません。
トライクにあって車にないものはなんでしょう。それは・・・
バイクの様な圧倒的開放感
ではないでしょうか。
トライクはフロントのガラスがないのでオープンカーに乗るよりも解放感があります。
車の利点を捨ててでも、オープンカー以上の解放感、爽快感を得たい!趣味として最高じゃないか!と考える方がいるのも頷けます。
想像してみて下さい。フロントガラスのある真っ赤なポルシェで海岸沿いを流すよりフロントガラスのないトライクで流した方がより風を、解放感を感じられると思いませんか?
トライクはシートベルト不要!
感覚的なものではないトライクと自動車の違いももちろんあります。
なんとトライクは自動車なのに
シートベルトが不要!!
なんです。シートベルトは義務とは言え、付けているのは鬱陶しいと感じている方も多いと思います。「着けなくていいなら着けたくない!」と言う方もいますよね。
トライクは
鬱陶しいシートベルトが
ないのです。
フェラーリでもシートベルトは付けなければならないのにトライクは着けなくてもいいのです。 解放感が更に加速しますよね。
トライクは車庫証明が不要!
トライクの法的位置づけは長い間曖昧でしたが、1997年に行われた法改正によって
車庫証明が不要になりました。
この法改正で更に曖昧になった論もありますが、自動車なのに車庫証明がいらないというのはかなり大きいですよね。
トライクとバイクの違い
自動車との違いの後はバイクとの違いを説明していきます。自動車よりも形が似ているので、こちらの方がよりトライクの魅力がわかると思います。
トライクの安全性
千葉県のGarage ELFさんでは、トライクの安全性を
運転方法も二輪のように体を左右に傾けて車体をコントロールするのではなく、ハンドルを前後にきって車体を操ります。そのため、二輪のような転倒のリスクがないのです。
引用元: Garage ELF http://www.trike-pro.jp/contents/about-trike/charm/
と説明しています。
トライクはヘルメット着用が不要!
ノーヘルで走れるのでバイクよりも解放感があります。
千葉県のGarage ELFさんでは、ヘルメットがいらないトライク独特の解放感、特に「ノーヘルの解放感」を
高速道路や街道などで風を感じながら走る喜びは、二輪とは比較になりません。
引用元: Garage ELF http://www.trike-pro.jp/contents/about-trike/charm/
と表しています。
二輪と比較にすらならない解放感・・・
すごくないです?????
高速道路でのトライク
高速道路においてはトライクは「そのまま自動車扱い」とはなりません。自動車としては少し不利でバイクとしては少し有利に?なります。
トライクの法定速度は80km/h
2000年に軽自動車と二輪車の高速道路での最高速度が80km/hから100km/hに引き上げられました。
それまでは「軽自動車とバイクは普通自動車より安全性が低い」という理由(本当の理由は収めている税金が安いからだとも言われている)で最高速度が普通自動車より低くされていたのですが、軽自動車の安全性が向上したので引き上げられたという事です。
二輪は「軽自動車のついで」のようなものですね。ABSなどが付いてもバイクの安全性はたかが知れています。
しかし、トライクはマイナーだったせいか、バイクのようにこのときの「ついで」に入ることがなかったので80km/hのままにのままになっています。
周りの流れに合わせて走っていると速度違反になってしまうかもしれなので注意しましょう。
トライクの高速道路の料金は?
トライクは車検証上はバイクと同じなので高速道路の料金は二輪、軽自動車と同じ料金で乗ることができます。
50cc以上のトライクは高速道路を走行できる!
125cc以下のバイクは高速道路を走行できませんが、トライクの場合50ccを越えていれば法的には高速道路を走行することができます。
大きいトライクばかりが多いので、逆に小さいトライクを乗っていると目立つかもしれませんね。
参考にしたサイト:>>> JAF 公式ホームページ
三輪だけどトライクじゃない?
トライクはその形状よって様々な違いがあります。
前輪1輪+後輪2輪=トライク
前輪2輪+後輪1輪=リバーストライク
と呼び、
バイクのように車体を傾けて(リーン)乗るものをリーニングトライクと呼びます。
リバーストライクで車体を傾けて乗るものはリーニングリバーストライクということになります。
日本初のトライクは 前2輪+後1輪 なのでリバーストライクという事になりますね。
注意が必要なのが、車体をバイクのように傾けて曲がる「 リーニングトライク 」は自動二輪扱いになるということです。
ピザ屋さんの配達バイク、ヤマハのナイケン(二剣)、トリシティなど、車体を傾けて曲がるトライクはそれぞれの排気量に応じた二輪免許が必要です。
リーニングトライクはトライクだけどトライクではない、バイクだと考えるのが良いと思います。
トライクの駐車スペース
トライクうを駐車させる際は「自動車」と同じ駐車場に停めます。
幅が広いので駐輪場に停めたら場所をとってしまいますね。
トライクのメリット、デメリットまとめ
トライクのメリットをまとめてみましょう。
トライクのメリット
- 普通自動車免許で排気量にかかわらず運転できる
- シートベルト不要
- ヘルメット不要で解放感がバイク以上
- 倒れないのでバイクより安全
- 車庫証明が不要
- 高速料金がバイクと同額
- バイクでは禁止されている排気量で高速道を走れる
トライクのデメリット
- 高速道路での制限速度が自動車やバイクよりも低い
並べてみるとトライクはメリットの方が圧倒的に多いですね。まさに自動車とバイクのいいとこどりをしている乗り物ということがわかりますね。
トライクの購入者
先述のカンナム・スパイダーに限って言うと、購入した人の
27%が非バイク乗り
21%が女性
だそうです。免許的にも、安全性的にもバイクよりも敷居が低いのもその魅力の1つなんだと思います。
バイクに乗ってみたいけど免許取得がネックになっている方や、体格の問題でバイクの立ちごけが不安な女性に好まれやすいのかもしれません。
バイク乗りからみたトライク
さて、ここからは「バイク乗りから見たトライクの魅力」について書いていきます。
僕はバイクを趣味としているので、僕なりに「トライクとバイクの違い」について考えていきます。
トライクの魅力に対する1人のバイク乗りとしての考え
普通自動車免許で排気量にかかわらず運転できる
トライクの車体はバイクをベースにしています。ですので当然運転姿勢、操作、特性は自動車よりもバイクに近いです。車にはクラッチレバーもなければシフトペダルもありませんよね。
バイクの車体の使い方をきちんと知らないまま公道に出るのは非常に危険だと思います。
何故ベースになっていない車両の運転免許で運転できてしまうのか・・・。道路交通法を改正した人が考えすぎてわけがわけらなくなったのだと思いますがはっきり言ってあり得ないことです。
これは免許制度、車両区分の欠陥といっていいでしょう。
少なくとも僕は「自動車の免許でハーレーに乗れるーラッキー!」と思うような短絡的な人とは公道でお会いしたくないですね。
シートベルト不要、ヘルメット不要
僕は自動車に乗るときは必ずシートベルトをします。
僕はバイク事故の後遺症で鎖骨にプレートが入って居ます。
ですので仮に僕がシートベルトをしなくても「鎖骨に入ったプレートが痛む」とぎゃんぎゃん騒げば「健康保持が難しい障害がある場合、例外とする」という例外規定に則って違反切符を切られない可能性があります。それでも僕は欠かさずシートベルトをします。
仮に「シートベルトしなくていい法律」に変わったとしても必ずします。僕にはそれが重要であると認識できる想像力があるからです。
シートベルトをする目的は、車に乗っている人が車外へ放り出されないようにするためです。車には頑丈なフレームがあるので事故をしたときにフレームが体を守ってくれます。
車外に放り出されると生身のまま、何にも守られることがないのでダメージが大きくなってしまいます。
一方でバイクの場合は車のように「車体に搭乗者を固定させるような」シートベルトはありません。タンデムするときに搭乗者が抑えるシートベルト(タンデムベルト)はありますが車体に固定するものではありません。
何故バイクにシートベルトがないかというと、車体に体を固定させると危険だからです。
バイクで転倒したときは車体から離れるということがセオリーです。
重い車体はよく滑ります。さらにレバーやステップなど突起したものがたくさんついています。
そんな鉄の塊に体を固定されて道路を滑って、さらにはガードレールに突っ込んで無事で済むはずがありません。
ですのでバイクにはシートベルトがついていないのです。ライダーは車体から投げ出されることを前提としてヘルメットをかぶったり丈夫な装備で体を守ろうとするのです。
ですので「シートベルトもヘルメットも必要ない!解放感がすごい!」と考え方は尋常ではないくらい頭が悪く、刹那主義で思慮が浅く、想像力の欠片もないということがわかります。
そんな人と公道では絶対にお会いしたくありません。ましてやその人が二輪の免許を持っていなかったのならなおさらです。同じ空気を吸うのも嫌です。
倒れないのでバイクより安全
トライクはバイクよりも安全なのでしょうか?
その理由を「低速時」と「コーナリング時」に分けて考えます。
低速時
低速時はトライクの方が圧倒的に安全です。自立できるからです。
バイクあるあるの1つ「立ちゴケ」は停車中か極低速時に起こります。この立ちゴケが発生する確率が全くないので、低速時のトライクはバイクよりも確実に安全といえます。
コーナリング時
次に コーナリング時 のことを考えてみます。
コーナーを曲がるときにバイクはコーナーの外に膨らもうとする力(遠心力)を 車体を傾けることでバランスを取り曲がっていきます。
四輪自動車の場合はトライクと同じでハンドルを切ることで曲がります。コーナーの外に膨らもうとする力を傾きによって吸収しないので、搭乗者はコーナーの外に体が振られますよね。
しかし自動車はタイヤが4つあるので非常に安定しています。リーンしなくても重い車体と4本のタイヤで安定してコーナーを曲がることができます。
一方トライクはどうかというと、バイクよりも少し重い程度の軽い車体でタイヤは3つしかありません。4輪の自動車と比べて圧倒的に不安定なのです。
しかもリーンをしてバランスをとることもできません。
必然的にコーナーではスピードを落とさなくてはならなくなります。オーバースピードでコーナーに入ってしまえば即横転してしまうでしょう。
これは何もコーナーに限ったことではありません。高速で直進しているときに障害物を避けようとハンドルを切ると、軽い車体と不安定な3輪によって四輪車よりも簡単にバランスを崩してしまうでしょう。
どこに安全性を求めるかという考えが大切
低速時の安定性は優れているが、 コーナリング時の安定性には欠けているトライク。では「バイクと比べてトライクが最も安全な速度」と言える速度はどの程度でしょうか。
バイクで立ちゴケをする可能性が高い速度は0~10km/hくらいだと思います。発進から数秒もないような、人が歩くのと同じ程度の速度で極低速で動いているときまでが最も車体が不安定になります。
それ以外の速度では立ちゴケは起こりません。バイクは速度が増せば増すほどジャイロ効果(回転するものは安定するという性質)によって車体が安定する乗り物です。
ですので「立ちゴケをしない速度」を脱すればどんどん安定していきます。
ということは「トライクがバイクより安定している」とはっきり言える速度は、せいぜい「0~10km/h程度」と考えられます。
この速度以上ではバイクよりも、4輪よりもトライクの安定性は落ちるので「トライクは安全性が高い説」は崩れます。
転倒のしやすさとダメージ
バイクが高速で転倒した場合と立ちゴケをした場合を比べると、立ちゴケの方が相対的にダメージは少ないです。体も車体もです。
トライクが立ちゴケする可能性はないですが、不安定なので高速走行時に転倒する可能性はバイクや自動車と比べると高いです。
転倒したときのダメージはバイクと変わらないかもしれませんが・・・何が言いたいかというと。
バイクは立ちゴケする、ダメージは少ない。
トライクは立ちゴケしない。
バイクは(リーンするので)トライクよりも高速で転倒しづらい
トライクは(リーンしないので)バイクよりも高速で転倒しやすい。
高速で転倒したときのダメージはバイクもトライクも同じだとして、どちらが安全だと思いますか?
僕は大ダメージを負う高速での転倒をしやすいという意味でトライクの方が、安全性においてかなり劣っていると思います。
そもそも楽しみをどこに置くか
僕がバイクに乗っていて最も楽しいと感じる瞬間は「リアタイヤのトラクションを感じながらコーナーを立ち上がっていく瞬間」です。
つまりトライクが苦手とするコーナリング時にバイクの魅力を最も感じています。
ですので僕はトライクには全く魅力を感じませんが、トライクが最もその性能を発揮できる「 0~10km/h 」の速度域で走るのが好きな方にはとても向いていると思います。
バイクでは禁止されている排気量で高速道を走れる
トライクは50cc以上であれば高速を走行できますが、これはとんでもない話です。原付程度のエンジンで最低速度を割らないように走れたとしても、周りの車両との速度差があるので法定速度上はクリアしていたとしてもかなり危険です。
とは言ってもさすがに原付程度のトライクで高速道を走る阿呆な人はいないでしょう。
これも法律上の欠陥です。
バイクと比較してトライクに乗るのは大間違い
少なくともバイク乗りの僕はトライクに全く魅力を感じていません。それはバイクと比較して考えているからです。
すり抜けもできない、コーナーも曲がれないバイク風なものにわざわざ乗りたくありません。
トライクに乗るならバイクに乗ります。500万円のトライクより30万の中古バイクの方がバイク乗りにとっては価値があります。
リーンできないハヤブサのトライクなんでなんのために乗るのか全く理解できません。
ですので「バイクは免許が・・・」とか「バイクは立ちゴケが・・・」という方がバイクの代替品としてトライクに乗るのは間違っています。それでは「バイクの魅力」を1mmも味わうことができないからです。
カンナム・スパイダーを購入した人の27%が非バイク乗り、21%が女性という数字が「バイクは怖いからトライクにしよう」ということの表れではないことを願います。
トライクを好むバイク乗りはどんな人?
カンナム・スパイダーを購入した人の73%のバイク乗りはどんな人かというと、バイクの楽しみを「バイクに乗ることにしていない人」です。
こういう方の特徴は
- ツーリングに来てもずっと駄弁っている
- ずっと高速道路を走ることが苦ではない
- 山道を走ることが怖い
という、僕のようにバイクに乗ることを楽しく感じるライダーとは違う楽しみ方でバイクを付き合っている方です。
ハーレーはこういった付き合い方に向いているバイクなのでハーレーのバイクに乗っている人はハーレーのトライクに乗ることが多いようです。
楽しみ方はひとそれぞれなのです。
トライクに向いている人
バイク的ななにかを期待してトライクに乗ることは絶対にやめましょう。
バイクは乗らなければ楽しくありません。そして、 バイクの楽しみを「バイクに乗ることにしていない人」 の楽しみ方は当然「バイクに乗ることを1番の魅力に感じているライダー」もしているのです。
ですのでバイクを楽しむのに最も大切なことは「バイクに乗ることを楽しむ」ということです。
リーンできないトライクではそれを得ることはできません。
逆にトライクに向いている人は
・トライク自体に魅力を感じる。バイクは全く興味がない
・身体的な理由でバイクに乗れない
という方ではないかと思います。身体的なハンディキャップがあってどうしてもバイクに乗りたい・・・けど乗れない・・・トライクとバイクのことを諸々理解した上で、仕方なく乗るのであれば「直線だけバイクの代替え品」としても仕方がないかなと思います。
高齢のご夫婦が二人乗りでいたまったり走っているのは超素敵だと思いますが・・・。
トライクに乗っている方へ
ヘルメットを被ってください。
サービスエリアでは「白い車線のゾーン」に停めないで自動車の区画に停めてください。
たばこは喫煙所で吸ってください。
トライクに乗っていた方の意見
上の動画は「トライクで攻めたら後輪浮いた」という内容です。
ご覧の通り、多くの車乗り、バイク乗りにとっては軽く流す程度にもならない速度です。
僕はバイクが下手ですが、このペースでは「攻める」には程遠いです。
こんなスローペースで破綻する乗り物が安全だとは思えません。
といっても所詮僕はバイク乗りなので想像に過ぎません。
この動画のコメント欄でトライクに乗っていた方のコメントがあったので長いですが引用します。
自分、トライク乗りでしたが今年の台風で いつもの水没被害あってしまい 実はホッとしているんです それは何故か、とりあえず教えれるとこ教えれておきましょう。 まずカーブですが普通に後輪浮きますね、 で、浮かない場合どうなるか そりゃもう、スピンですよ。 それがね、前後ブレーキをほンのちょっと、ほンのちょっとですよ?! すこーーーしでもズラしちゃうと 直線でもスピンしますぞ~、 前輪だけブレーキ早かった場合 元気な後輪にもっていかれ 後輪だけブレーキ早かった場合 これはまだマシではありますが 前輪が泳ぎます。 で、進行方向が回りますぞ。 スピンなのですよ。 これは、多分乗らなきゃわからん 不思議な魔法にかかっているような まず、どうしようもなくなりますよ んで、トライクキット! これ付ける際、純正のエアクリ付けられなくなったり いろいろデメリット発生 パワフィルで良いかも~ と思いきや!! まあまあそれはいいが、 下手な配線のマシン買っちゃうと 感電しちゃうンですわ。 エンジン回すほど、感電しちゃう仕様のものも あるんですわァ!!WWWWW そこはまあ、配線引き直し、いろいろ加工で… でも、めんどうですよ まあしかし、どうにかはなるが 苦労して乗れば 常にスピンの予兆たっぷり。 さあ!!立ちゴケはほとんど無いが どうするゥ?! ま、そンな感じかな
引用元: https://www.youtube.com/watch?v=tllRok3OpN8
引用元: https://www.youtube.com/watch?v=tllRok3OpN8
んで、それは後輪トライクの場合。 で、リバーストライクならええやん! そう思いますやろ? ソコが落し穴なンですわ。 カーブで前輪片っ方浮きますぞ、 後輪踏ん張ったは良いが!! 意外とグリングリン、スピンですわ! コッワいですな~WWWWWWWW とりあえず参照にドぞ。 まあでも、25トライクならジド免に税金ほぼフリーですがね 実質手間かかるンで 車検費用混みみたいなモンですわな。 油断してメンテフリーやと キコキコいいよりますしな。 めんどうですよ、自分は損したが まあ~別に、良いですわ。 そう思ってますわ
人生で一回でも 小さい頃に自転車乗ったことあるンなら トライクはまず死ぬまで慣れないと思っても間違いではないですぞ ありゃあ本当に魔法ですわ あのハンドリングはもう、 運転中左右わからなくなりますわ ただ、新たな感覚で賢くな~るかもWWWWW??
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=tllRok3OpN8
まとめ
いかがでしたでしょうか。
・トライクが車とバイクのいいとこどりと考えるかは人次第
・トライクはバイクの代わりにはならない
・人の考え方は様々
・乗ってた人の話を聞くとめっちゃやばそう
という内容でした。
この記事も「興味ないこと、書きたくないこと」を記事にする練習として執筆しました。
書いていて超絶つまらなかったですがトライクの勉強になったので良かったです。
トライクはバイクの代替え品には絶対になりません。「車より解放感があってバイクより安全」なんてことはありません。
トライクが欲しければオープンカーに乗るか、バイクに乗った方が確実に幸せになれます。
車にもバイクにも興味がなく、トライクだけに興味がある方はトライクに乗るのが1番幸せになれます。
僕にロッコルを履かせて!