ジャケットは超ダサいけどヘルメットは超かっこいいでお馴染みのシンプソンの全て【m30】
この記事にたどり着いたあなたは
- すごいかっこいいヘルメットをみかけた
- かっこいいヘルメットに「SIMPSON」て書いてあった
- クソダサいジャケットにSIMPSONって書いてあったけどヘルメットのSIMPSONとは別モノだよな・・・
- バイクの勉強中
という方ではないでしょうか?
僕はバイク業界に身を置く人でも、ヘルメットの専門家でもありません。
ただ好きでバイクに乗っているのが楽しくてバイクに乗っているバイク乗りです。専門の方の記事もいいですが、そんな「ただのバイク乗り」の僕の方が目線が同じなのでお役に立てるかもしれません。
この記事では
バイク乗りなら押さえておきたいシンプソンヘルメットのすべてを書いていきます。
この記事を読めば
- シンプソンの歴史
- シンプソンの日本仕様の話
- シンプソンヘルメットの選び方の注意点
- シンプソンの魅力
- シンプソンが似合うバイク
などがわかります。ライダーであれば一通り目を通す価値がある内容ですので、是非ゆっくりしていってくださいね。
!!目次!! (右のボタンでOFF→)
SIMPSON Racing Products
アメリカ、テキサス州に本社を置く レーシングサポートアイテムをライダー・ドライバーに供給しているメーカー。
1959年
ビル・シンプソンが創業、ドラッグレースのパラシュートや耐火レーススーツを製造。
ビル・シンプソン 自身がマシンがマシンに乗り、そこで得た経験を製品にフィードバッグさせることで主にナスカー 【アメリカ合衆国最大のモータースポーツ統括団体 】 が統括するドラッグレース、カート、などで戦うトップレーサー達から高い評価を得てきた。
1979年
四輪ヘルメットを製造していたノウハウを生かしてヘルメットの製造を開始。 同じアメリカのヘルメットメーカー「BELL」のヘルメットの倍以上と言う超高級品としてヘルメットを供給していた。事実、 当時の他のヘルメットと比べるとハイエンドモデルグレードの製品を多数生産し、「高級メーカー」の地位を築いた。
日本でのシンプソンヘルメット販売に於いて欠かせない会社が2つあります。
それがNORIXと TraderHouse です。
NORIX Projects
1991年、カナダのバンクーバーで創業。バイク関連の卸業者のネットワークを構築してきた。
世界で唯一SIMPSONにライセンス生産を許されている会社。
日本のSG規格に合わせた日本人向けのSIMPSONヘルメットの生産、販売を行っているカナダの会社です。
創業者のビル・シンプソンの時代からSIMPSONと仕事をしているため、本社勤務のほとんどの従業員よりもSIMPSONとの付き合いが長く、もはや「NORIXこそSIMPSONの本流ではないか」と思わせる節もあります。
コスト削減のため、市場に出回る本国仕様のヘルメットのシェルの製造を中国工場で行っているSIMPSONですが、それを知らずに「NORIXのヘルメットは本物のSIMPSONじゃぁない。おれは本物志向なんだ。本国仕様以外認めん!」というのおじさんに「NORIX本流説」を話すと揉めるので黙っておいた方がいいです。
日本でNORIXのSIMPSONを被れることが実はとても幸わせということは余程のSIMPSONマニアしか認識していないと思われます。
NORIX が日本仕様のSIMPSONを生産するまでは「高くてカッコいいけど頭痛がしてくるほど日本人の頭に合わない」と言われていたので NORIX が日本のバイク文化に与えた貢献度は計り知れません。
NORIX本社はもちろんカナダにあります。近くに行った際は向かい側にあるバイオリン専門店によっても文化的な気分になれますね。
TraderHouse
宮城県にあるシンプソン・ヘルメット日本規格製品、シンプソン・アパレルを日本の正規販売店に配給している会社。本国アメリカのSIMPSON、日本向けのSIMPSONヘルメットを輸出している、カナダのNORIXの現地窓口的立ち位置。
窓口かと思ったらFreeStopシールドという従来の留め具を改善したシールドを開発している。 ノートパソコンのように任意の角度で止まり、2万回の開閉テストもクリアしている優秀なシールドです。
TraderHouse は仙台空港の近くにあります。出張の際は早めに空港に向かってチラ見してみて下さい。
シンプソンヘルメットの特徴
シンプソンの特徴は何と言っても、その特徴的なシェル。
ダースベーダー
ドクロ
無骨
不良
マッドマックス
というイメージがあります。
※ちなみに実際にマッドマックスで使われているのはBELLのヘルメット
シンプソンのすごいところは、上記イメージを「モデルの1シリーズ」で共通しているわけではなく、「メーカー全体」としてそのイメージを持たせていることです。
シンプソンヘルメットを見ると、シンプソンヘルメットのモデル名はわからなくてもそれがシンプソンのヘルメットであることはわかります。
それがシンプソンの
強烈な個性になり、
同時に
最も大きな特徴になっています。
シンプソンヘルメットの性能
引用元: https://www.simpsonraceproducts.com/products/simpson-air-inforcer-vudo-racing-helmet
シンプソンは四輪のヘルメットも製造しています。それがまためちゃくちゃかっこいいです。
シンプソンのヘルメット作りは元々四輪からスタートしたせいか、正直二輪のヘルメットとしての性能は良いとは言えません。
安全性、空力性能、ベンチレーション、被り心地など、どれをとっても国内一流メーカーのアライ、ショウエイには及びません。
バイクと同じで、カタログスペックで被るヘルメットではないのです。
バイクのデザインの良し悪しは人それぞれですし、ましてやカタログスペックに数字として表せるものではないですよね。
その荒々しく無骨で、しかし美しいデザインが安全性や空力性能、ベンチレーション、被り心地よりも上回る魅力を感じる、そういった感性を持つ人が被るヘルメットということです。
バイクをカタログスペックだけで選んでいたらリッターSS以外のバイクは選ばれないという事になります。
しかし、世の中にはリッターSSよりも原付や小さい排気量のバイク、4気筒より単気筒、最新のバイクよりも潰れてしまった会社の変な黄色いバイクを好む人がいるのです。
ヘルメットの性能の中で最も大切だと思ってるシンプソンの安全性について付け加えます。
NORIX Projectsは
SNELL M2010にも対応可能ですが、そこにはお客様にとってのメリットは無いと判断致します。 SNELL対応によりテスト費用、SNELLステッカー代金、EPS変更等を加算すると定価で数千円上昇し、50g以上の重量増加になります。 衝撃の安全性はほぼ変わりません。(社内テスト比)実際には、冷却テストで若干劣る程度です。マイナス何十度という極寒でオートバイに乗る人は稀だと思います。
引用元:https://blog.ap.teacup.com/norix/533.html
と言っています。
僕自身、安全性に関してはフルフェイスを被った時点で安全性100点、各規格は105点とかそういうもの、あとは快適性能が付加されると考えています。
バイクヘルメット規格の解説と8つの規格の安全性ランキング は>>>こちら
ですので「安全性が低いからシンプソンのヘルメットを被らない」という考え方はする必要はないのかなと思います。
ヘルメット以外のシンプソン製品【ジャケットは震えるくらいダサい】
シンプソンはヘルメットのほかに様々な製品を作っています。意外なところだとチャイルドシートなんかも作っています。
もちろんヘルメット以外のバイク用品、「バイクジャケット」「バイクグローブ」も生産しており、それらは日本のバイク用品店で気軽に購入することができます。
しかし、ヘルメットは超絶格好いいのですが、ジャケットやグローブは
信じられないくらいダサい
です。グローブはまだ耐えられますが、ジャケットは本当にやばいくらいダサいです。
「バイクウエアはダサイ」という考えがありますが、この考えの権化のような感じの「デカデカとロゴが入った」「バブル期のスキーウエアのような」デザインです。
おそらく創業当時からのデザインベースを頑なに守っているのでしょうが、どんな時代にも受け入れられてきたヘルメットと違って、現代では到底受け入れられるデザインではありません。
僕は「バイクウエアにおしゃれは関係ない」というストロングスタイルな考え方ですが、他のメーカーでもっとマシなジャケットがたくさんあるのでそっちを選びます。
バイクウエアがダサい問題~バイクウエアにおしゃれを持ち込む愚かさ~ は>>>こちら
と言っても美的感覚は人それぞれなので好まれるもいると思います。しかし少なくとも僕は超絶無理なのでこの記事で紹介するものはヘルメットだけにとどめます。
ジャケットはまじでダサいな!HAHAHA!
シンプソンヘルメット選びの注意点
シンプソンヘルメット選びの注意点を3つ挙げます。参考にして下さい。
シェル違いで小顔感を演出できるサイズがある
サイズは基本的に57, 58, 59, 60, 61, 62cmの6サイズ展開ですが、1つ留意してほしいことがあります。
57~59cmはスモールシェル
60~62㎝はラージシェル
を使っています。
シェルのサイズはは2サイズ展開で、内装の厚みで1cmのサイズ調整をしています。
つまり、
57~59cm の見た目が同じで
60~62㎝の見た目が同じと言いう事です。
あなたもそうかもしれませんが、最近の世間の美的感覚として
小顔であればあるほど良い
という風潮があります。
これをシンプソンのヘルメット選びに当てはめると
59cmサイズと62cmサイズが最も小顔感の演出に有利
逆に57cmサイズと60cmサイズは小顔感の演出に不利と考えることができます。
もしあなたがシンプソンヘルメットに興味が合って、 サイズが59cmと62cmであれば「かなり買い」だと思います。
とはいっても、他のメーカーよりもシェルが比較的小さいのでさほど気にすることはありません。僕はただ 59cmと62cm の方の背中を押したかっただけです。なんかごめんなさい。
バイクヘルメットを大きいサイズから順に被ってみて、頭を振ってずれないサイズがあなたに合ったサイズです。詳しくは下のリンクをどうぞ。
サイズ合ってる?バイクヘルメットサイズを決めるたった1つの方法 は>>>こちら
シールドは是非オプションの物を・・・
僕はヘルメットのシールドは、その視認性の高さから「クリアシールドが1番良い」と思っています。
バイクヘルメットのシールドの効果とクリアシールドを選ぶたった1つの理由 は>>>こちら
しかし、シンプソンのヘルメットに関しては
- レインバーシールド
- ミラーシールド
- スモークシールド
を装着して初めて「シンプソンヘルメットとして完成する」ような感じがします。
オプションなので追加料金がかかりますし視認性も落ちてしまいますが、僕はそれらのシールドの装着を強くおすすめします。
アライやショウエイのヘルメットでは「オプションシールドがおすすめ」とは絶対に言いません。アライ、ショウエイは感性よりもスペックで被るヘルメットだからです。
感性で選ぶシンプソンヘルメットだから言えることです。
買ったあとにグダグダ言わない【風切り音とか・・・】
繰り返しになりますが、念のためもう一度注意点です。
アライ、ショウエイと比較すると
シンプソンのヘルメットは昔よりも格段に被り心地は向上していますがそれでも良いとは言えません。
風切り音もひどいです。
ベンチレーションも効きません。
メンテナンス性も悪いです。
価格は高いです。
それを納得して購入してください。買った後に「やっぱシンプソンはダメだなー」というのはご自身の感性を否定することに等しいとお考え下さい。無粋です。
※風切音は音楽を聴くことで誤魔化せます。
※被り心地、サイズは必ず用品店で被って確認してください。
【価格1/10】バイクインカムの代わりにおすすめするBluetoothレシーバー1選 は>>>こちら
NORIXが日本人向けに作っているとはいえ シンプソンのヘルメットは元々欧米人の頭に合わせて作られています。サイズだけでなく「自分の頭に合っているか」をかなり気にして下さい。
合わないヘルメットでのツーリングも辛いものになります。
シンプソンヘルメットの紹介
シンプソンヘルメットについて詳しくない方は、先述した「ぱっと見でシンプソンのヘルメットだとわかる」という意味を理解して頂けると思います。
シンプソンは美味しいラーメン屋や仕事ができる人と同じでベラベラ性能を説明しません。
先述しましたが、感性で選ぶヘルメットですので現行モデルのヘルメットを羅列します。実売価格はリンク先の金額を参考にして下さい。
あなたの感性に引っかかるヘルメットがあれば
>>>こちらから詳細を確認してください。
モデルによってはカーボン素材のモデルもあります。カーボン素材はめっちゃかるいですがめっちゃ高額です。 とりあえずデザインを見てもらいたいので ここでは通常モデルとカーボンモデルを分けて紹介しませんのでご了承下さい。
M10 BORDEAUX
M30
RX1
BANDIT
M50
OUTLAW
SPEEDWAY RX12
SB13
DIAMONDBACK
日本向けのラインナップはこんな感じです。
本国から並行輸入で別のモデルも入手可能ですが、
・保証が受けられない
・日本人向けではないので頭に合わない可能性が非常に高い
・フィッティングできない
・ SG規格を取得していない(法律上、公道での使用には問題ありません)
という理由でおすすめしません。システムヘルメットとかもあるんですが、僕からすると「システムのシンプソンなんて細麺の二郎じゃん。シンプソンである意味ないじゃん。」と思います。
システムを選ぶような人はシンプソンを選ぶべきではありません。ショウエイを選ぶべきです。
シンプソンのバイクが似合うバイクジャン【m30とか】
シンプソンのヘルメットは空力性能が低く、構造上前傾姿勢のバイクには向いていません。というか昔から続くヘルメットのスタイルに最新のバイクは似合いません。
ですのでスポーツタイプやSSには合わないです。特によく似合うバイクの種類としてはガンガン飛ばさないような
- アメリカン(ハーレーなど)
- ネイッキッド(丸目1灯など)
- ネオクラシック、クラシック系(XSR、SRなど)
などにスタイル的にもバッチリです。 ネイッキッド 、ネオクラシック、クラシック系 はアライショウエイなど機能性重視のヘルメットでも似合いますがアメリカンはそうではありません。
そういった意味ではアメリカンのバイクに最も適していると言えるかもしれません。シンプソンはアメリカのメーカーですしね。
トコトコツーリングの代表車種、スーパーカブに被っても「日本レトロとアメリカンレトロ」で面白いかもしれませんね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
バイク乗りであれば抑えておきたいシンプソンについての話をまとめてみました。
- ・アメリカのシンプソンのヘルメットをカナダのNORIXが日本向けに作っている
- ・シンプソンは性能が低いことを受け入れて感性で被るもの
- ・ NORIXがシンプソンの本流かもしれない
- ・アメリカンのバイクに特におすすめ
この記事に目を通せばバイク仲間との会話に取り残されなくなるどころか先を行っちゃえます。
楽しくかっこいいシンプソンライフを過ごしてください。
ワルくなったつもりで乱暴な運転をしてはいけませんよ!悪い悪役より優しい悪役の方がかっこいいでしょ!
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僕にロッコルを履かせて!